LEGO ROBO #001「Baby knife」

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LEGO ROBO #001  Baby knife

気分次第で不定期に制作するオリジナルレゴロボについて紹介しよう。
単なる写真の羅列ではなく、このブログの趣旨に沿って、駄文を多分に挟みつつ、写真はそこまで拘らず、鉄分摂取を捗らす、そんな記事にしようと思う。

レゴロボ紹介に入る前にこれには触れておかなければならないだろう。
FROM SOFTWAREのロボットゲーム「ARMORED CORE」をご存知か?
10年ぶりに最新作が発表されて俄かに話題になっているアーマード・コア(通常ACと略す)、その詳細説明はしないがロボットゲームの最高峰と認識していただいてよろしい。
僕のレゴロボはアーマード・コアへのオマージュが多分にある。パクリでは無いと事前に言い訳をしておく。

ただ組むだけではなく、パイロットや機体の設定や運用背景を考えながら組むのが楽しみの一つである。小恥ずかしいのでそれらを掲載するには躊躇があるがすでに恥部を曝け出しているので今更何をか言わんやである。
ということでパイロットと機体を脳内設定と共に紹介するスタイルでいこう。
それぞれの名前を考えるのも楽しいのだが、実在の人や物から拝借していることもある。
紹介の後に解説もしよう。ただし知識がないと理解不能であろうからまるで生物学の教科書を読むかの如く写真だけ見て貰えば良い。
専門用語や固有名詞のそれぞれを逐一解説するとタイプする僕の指先がすり減って無くなるので分からない単語はご自分でお調べ願う。

それでは早速紹介に入ろう。

Pilot name : Angus young
Frame name : Baby knife

基本性能を重視したオーソドックスな中量二脚フレームに戦闘距離を選ばないバランスの取れた武器群を装備。
パイロットの操縦技術も高く急激に名を揚げている。
アンガスは貧困地域で育ち様々な犯罪に身を染めてきたが、ある人物に見初められACの操縦技術を現出させる。その後独立傭兵となり現在は単独で活動している。
幼少期から常にナイフを持ち歩き癇癪の度に振り回していたことから周りの大人からはベビーナイフと呼ばれていた。本人にとっては満更でもないようで、今ではそれを機体名にしている。

HEAD:
強化フレームでカメラアイを保護した重装型

CORE:
正面装甲が厚く射撃戦に於いて高い防御力を誇る

ARMS:
両肩に補助兵装を内蔵可能

LEGS:
機動力と防御性能のバランスが良い中量2脚

ARM UNIT L:
最大規模の刀身を誇る大出力のレーザーブレード

ARM UNIT R:
命中率に重きを置いた高精度ライフル

BACK UNIT L:
極めて高い破壊力を持つグレネードキャノン

BACK UNIT R:
垂直方向に射出され上空から飛来する弾道を取るミサイル

以上である。

気付いてくれたなら幸甚なのだがACVのスタイリングで過去作の所謂ACをつくってみた、といったコンセプトである。

さて、ここから解説に入る。
まずは全体のスタイリングについて。ACV風を目指しているので当然ミリタリー感とリアリティが必要である。
手足を長く取らず、某装甲騎兵とまではいかないが寸詰まりの調子である。
全体デザインを角(エッジ)で統一するか、丸(R)で統一するかは方向性において最初の分かれ道だ。今回は角にした。
これは経験則なのだが、実は四角いデザインの方が難しい。丸いデザインはある程度適当に繋げてもそれなりに良く見えるのだが、四角いデザインはしっかりラインを見極めてやらないと容易に破綻してしまう(気がする)。

作品制作は一番重要な部分から作って行くのが普通だろう。
今回はコア(胴部)から組んだ。
フィグ乗りにするのは最初から決めていたので「コクピットを作る=コアを作る」ことになる。フィグが入るスペース分、コアは大きくならざるを得ないが、可能な限りコンパクトに収めることを目標とした。単にフィグが収まっているだけではなく、コクピットである以上は装飾、すなわち操縦桿やモニタを配しリアリティを付加する。
コアのサイズが決まったらそれに合わせて脚と腕のサイズ、つまり全体のサイズが自然と決まってくる。
コア(コクピット)の出来栄え次第で本作のリアリティが決まるので何度も微調整を繰り返した。
コクピットの開き方はビルダーの造詣の深さとこだわりを意味する(と思っている)。
アニメでは良く出てくるが、前開きのコクピットはいけない。
主たる被弾方向である前面に駆動部を持ってくるのは人命軽視の設計思想である。(装甲騎兵はそれも含めてあえての前開きであろう、アニメとしての演出の兼ね合いもあるだろうし)
今回は上開きを採用。可動部は前後で2箇所に分けた。動くところが多い方がかっこいいのである。
背中にある、左右に横通しされた丸シャフトについて解説する。
制作が進み仮組の腕や武器と合わせてみたところ、腕部肩部の重さに耐えかねコアが開き気味になってしまう。両脇の強度が足りないのだ。脇を固めていくと太っていくし、コクピット内の造形も変わってしまう。ここは両脇を繋げることで強度を担保することにした。
単に繋げることはできるが、意味を持たせないとリアリティに欠ける。
このロボが7、8mの実物大になって金属でできていると仮定したときに、不要なものがついていてはならないのだ。
ということで、このシャフトにはヘリコプターへの懸架用フックを掛ける所という架空の役割を担って貰うこととなった。

次は脚だ。
これは自論だが、ロボのかっこよさは脚で決まる。
脚はかっこいい形にするのが難しいのだ。その理由は造形的な難しさもさることながら、胴、腕、頭および武器群を支えてなおポージングができるほどに、間接構造が強固かつフレキシブルでなくてはならないと言うことにも起因する。レゴロボビルダーは関節構造の研究に余念がないが、中、小型サイズのロボではある程度選択肢が決まってくる。
所謂第3の脚と呼ばれる「スタンド」を使うのは妥協の産物とみなし、良しとしない風潮があるが、これには僕も同意できる。地に足をつけている以上、自立していないとリアリティがないのだ。倒れると言うことはバランスを崩していると言うことに他ならず、現実世界では通用しない状態なのだからリアリティが欠けるのは当然だ。
この「立つ」と言う行為について延々話していたいが、レゴロボを目当てにこのサイトに来ていただいた読者諸氏が鬱陶しいWEB広告をスクロールするかの如く指の運動を始めることが想像できるのでここでは控えよう。
このロボは重量級ではないが、重厚感は出したい。
重厚感というのは安定感でもある。安定というのは立たせた時に重心が下にある、つまり先細りで下太りの形態から来る。
これは人が考えた法則というより物理学の公式のような真理であると思う。
これに則り、今回の脚は横から見たときに大きく三角形になるフォルムとした。
踵の先も不要なほど大きく伸ばしてあるのは上記の意味もあるし、実際に衝撃を支えるために必要な要素なのだ。ちなみにこれもACVのオマージュだ。

腕部は肩に兵装を仕込めるようにしたかったので肩の開閉機構付き。
手については正直この組み方がベストすぎて他を採用する気になれない。
その昔、「指」を表現するのにリボルバーピストルと双眼鏡を組み合わせて組んでいた(わかる人にはわかるだろう)。こういうある種天才的発想の組み方をごく稀に見かけるが、最初に思いついた人は一体誰なんだ?とよく思う。

そして頭部。
ヘッドパーツはいつも苦戦する。
作品のサイズ感が比較的小さめなので相対的にパーツの一つ一つが大きくなる。つまり作品の解像度が下がるのだ。頭部は全体構成の中でも小さい部分なのでこの影響を顕著に受ける。正直なところ、今まで満足のいく頭部を作れた試しはない。どこか「抜け感」が出ない。
今回は「カメラアイを装甲で保護する」というコンセプトを立ててみた。
赤いカメラアイが奥まったところに僅かに見える、こういうチラリズムはロボにとっては浪漫なのだ。
サイドビューはメカメカしくて満足なのだが、視点によっては少々滑稽な表情に見えてしまう。丸二つと横線1本さえあれば顔に見えてしまうのが人の脳だ。下の写真なぞおとぼけフェイスもいいところだ。こういうところも立体物は誤魔化しが効かないのが難しい。

さて、やっと武器群である。
武器をつくっている時が一番楽しい。

右手に持つライフルはスコープの上に謎の三角パーツがあるが、これは測距器という設定である。敵との距離を三角測量的に測定し、射撃方向を補正することで命中率を上げるという代物。正直詳しくないので理論的に穴だらけだろうがビジュアル的に楽しいので採用した。

左手についているレーザーブレードはAC伝統の武器、ムーンライトブレードを自分の解釈で造形した。
ACVのムーンライトは三日月のイメージで禍々しさがあった。設定資料集を読むと一発OKのデザインであった、とのこと。
やはり刀剣である以上、尖の無い満月よりも鋭利な三日月の方がイメージが合う。自分も三日月の方針で行こう。
昨今のレゴはエフェクトパーツも充実しているので刀身の表現もしやすい。
ただ一つ心残りなのは、刀身の根元が暗い青になってしまっていることだ。
ガスコンロの火を見ればわかるが本来は根元の方が明るい色をしているのだ。
色を逆転させたかったがこのパーツにそのような色は存在しないようなので諦めた。

右肩にあるのはこれまたAC伝統の垂直ミサイル。
弾頭はマイクで表現した。こうしてみると全然ミサイル感がない。
どちらかというと無誘導の爆弾に見える・・・

左肩はまたまたAC伝統のグレネードキャノン。
無印ACでは「ACを象徴する武装」という紹介文だったのを覚えている。
造形的には無印ACのオマージュだ。


ロボのかっこよさは脚で決まる、と書いたがついでに言うとロボは背中で語るものだ。
つまり、前から見てかっこいいのは当然で、後ろ姿がもっとかっこいいこと、これが大事。そこに感動が生まれる。
車もそうだ。前から見てかっこいいと思い、後ろ姿を見て「おお〜」となるのがいい車だと思う。

どうだろうか?僕としては及第点をあげてもいいかなと思う。

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